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2010年2月19日 (金)

アマテルカミの お馬 (2) 本当は・・・どんな意味?

Photo_2


最近、文献を読んでいますと、

急に、気になって調べたくなるコトハが増えました。

今まで、「こういう意味よね・・・」なんて、

当たり前のように思っていたのですが、

その当たり前のコトハを、もう一度字形からも確認してみたいというような・・・

これは『よみがえる日本語』に取り組んで以来の、

むしろ楽しいワクワク現象のようです。

それと共に、

すべてをちゃんと説明するということは、

本当に難しいというのがますます判ってきて、途方にくれることも多くなりました。

けれども、それはきっと、

やっとヲシテを読む資格が出来た、

そう。スタートラインに立てたのかも知れません。





例えば

ホツマツタヱ19のA「ノリノリ ヒトヌキマノアヤ」冒頭の一節。


「アマテラス ヒツギ オ ユスリ」


はあ・・・アマテルさまが御位を譲られたのね?

なんて、早とちりしないで下さいね?

前後をしっかり読まないと、全くの大間違いになってしまいます。

もちろんこのような極端な例は、有り得ないことです。

しかし、ある一節のコトハだけで、その意味を考えてしまうことが、

残念なことに、まだまだ、あるような気がいたします。


Photo_3

今回は、この原文・原字を、各自でお読みになって、

どうぞ考えて頂きたいと思います。


さて・・・私が注目した個所です。

皇子ワカヒトさまに、

「アマテラス ヒツギ オ ユスリ」

と続きますと、つい、

「日継ぎ」という漢字混じりの言葉が思い浮かびます。

ですけれど、

ヒツギは日継ではなく、本来日月を意味しているのでは、ないでしょうか。



ふと、そう思って調べてみますと、

ヒツギヒツキは、同じくらいの頻度で(意味も同じに)使われていることがハッキリしました。

そして「ヒ」は、例外なく太陽を表す異字体が使われています。

お月さまの「ツキ」には、通常も異字体は用いません。

そして地球では、

太陽の光や熱の恵み、月の影響の元に水の恵みを受けていて、

すべてのものが命を育んでいるのですから、

アメの恵みを表すときには、必ず日と月のコトハがセットで使われる例が多いのです。


となりますと、この中濁点は強調に使われているのかも知れません。

「アマ」は、アメの語尾変化したもので、次の語とひとつになります。



アメミヲヤの恵みが地球に明るく降りそそいでいる、

その(目に見える形)日と月。

キミの御位も、そのような意味を持っていて、

「世を恵み、明るく豊かにする」ということなのですね・・・

日継ぎという漢字を使うと、このような深い意味がまったく感じ取れません!

ですから、

「この世での日月のようなお役目を、お譲りになった」


本来は、このように読み取るべきなのではないでしょうか。

そして、この意味が、そのままお名前になったお方は、

アマテルカミ、ただ、お一人だけ。


そうしますと、後の漢字時代に出てくる言葉の、

その誤訳の酷さが、しっかりと明らかになります。

それは、アマテルさまの御孫で、

ニニキネさまの御兄ギミ、アスカノホノアカリ(アスカヲキミ)さまの御名。


「天照國照彦天火明尊」あるいは「天照国照彦火明命」

この方の御位を継がれた、ニギハヤヒさまと一緒くたにしていますしっ!

もっと、メチャクチャなのは、

「天照國照彦天火明櫛玉饒速日尊」という漢名が一書にあるんです。

これ・・・アスカノホノアカリさまですって!

クシタマも、お名前になるはずの無い褒め言葉なんですけどっ! (怒)


アマテル → 日月の意味を説明する、アマテラスの略語。人名はアマテルカミだけ。

クニテル  → ニギハヤヒさまの真名。

テルヒコ  → アスカノホノアカリさまの真名。




文献のお馬の話に戻りましょうね。

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      この絵馬は江戸時代、三代将軍・家光の頃のもので、

      丹波篠山の春日神社に奉納されました。

      しかし、古代の和馬の優れた体格、性質を受け継いだ、

      堂々たるクロコマであることがよく判ります。

      山坂の多い我が国では、胸幅は広く逞しく、

      後ろ足の腿も尻も筋肉はしっかりと発達いたします。

      そして、戦場でも臆することなく突進してゆける勇壮さ・・・

      荒ぶる勢いまでが表現されています。

      このような馬であれば、戦いの時など、

      軍装でずっしりと重くなった男性が乗っても、

      どこまでも疾走していけるでしょう。

      我が国に、このような古代の血筋を見事にうかがわせる、

      和種のお馬たちがよみがえるのは、いつの日のことでしょうか。


さてヲシテでは、馬のことを「ムマ」「コマ」と記します。


平安時代の『倭名類聚抄』・・・我が国、最古の漢和辞典・・・には、

馬の古訓は「むま」であると記されています。つまり「うま」は、後世の言葉なのですね?

また「こま」は、大陸からの馬「大馬」と対比させた言葉で、

なんと、「小さい馬」「子供の馬」であり、小馬あるいはと書きます。

そして時代が下ると「普通の馬」を意味する言葉になっていったそうです。


しかしヲシテ時代においては、

「ムマ」「コマ」には別の意味があって、

しっかりと書き分けられていました。


「ムマ」は、自然な状態にある馬、

あるいは「馬という動物」の意味です。

それに対して「コマ」は、人が調教して乗馬用に訓練した馬なのです。

この書き分けを見ると、

我が国において、人が野生の馬を馴らし、

使うようになった時代が、ほぼ推定できるようです。

Hotuma1817_3

このフタカミは、イサナギ、イサナミさま。

そしてお若かったお2人が御位をお継ぎになると、(コマにお乗りになって)

国中あまねく、「ノリメクリ」

細やかなことまでご指導されたという記述です。

人々がネトネトの水田で苦労しているのをご覧になって、

「ムマ」やウシの力を使いなさいと。




この時代から馬のことが記されるようになっています。

調教や馬術は岳父(イサナミさまの父)の、トヨケさまが完成された技。

その子世代・・・つまり、フタカミの時代・・・紀元前1000年くらい?には

「ムマヤヲサメ」という役職まで出来ていたようです。

トップの原文の最後に

「ヲハシリハ ムマヤヲサメソ」と、

フタカミのお言葉が書いてありますから。


そしてこれ以後、前述のアマテルさまの天地創生の比喩以外は

ほとんどの記述が調教された馬である意味の、「コマ」に変わっているのです。

Photo_2

さて、アマテルカミに献上されたお馬のひとつに、

「ヒツメ アオコマ」がありました。

蹄の強靱なアオコマって、どんな馬だったのでしょうか。


「アオって、毛色じゃないの?

 だけど、白馬の節会(あおうまの せちえ)ってあるわよね。

 結構、古い時代からのものだし・・・

 それに白は清浄な色だから、やっぱり白なんじゃない?」

「いえ、青馬って、黒い毛色の馬なんですってよ!」

「・・・・・・・・・?」



言葉は、時代により変わっていきます。

訓読み、あるいはヤマトコトハといっても、さまざまなのですね。

まずは、漢字時代以後〜昭和初頭期までの言葉、全てが載せられている、

一番信頼できる『大言海』に当たってみることにしました。


あを(青)  ・・・「あお」という項目は無い。

     (一)晴天ノ空ノ如キ色。(二)青緑ノ泛称。(三)六位ノ衣袍ノ深緑ナルヲ云フ。

     (四)青毛ノ馬ノ略。ソノ条ヲ見ヨ。

     (五)未熟ノ果実。(六)人柄、技前ノ未熟ナルコト。

あをげ(青毛)

     馬ノ毛色ノ名。黒色ノ潤沢ニシテ、青ミ立チテ見ユルモノ。

     古ニ云ヒシ、黒緑ナリ。

あをうま(青馬)

     (一)青毛ノ馬。クロミドリ。又青駒。

        後世ハ専ラ黒毛ノ馬ヲ、あを馬ト云ヒ、単ニあおトモ云フ。

     (二)青、白、雑毛ノ馬ヲモ云フ。

あをうまのせちゑ(白馬の節会)

     此儀式ニ、初ハ、青毛馬ヲ牽カセラレキ、

     馬ハ陽獣ニシテ、青ハ、青陽ノ春ノ色ナリ。ト云フニ起レル事ナルベシ。

     初ハ、青馬ヲ牽セラレタルニ、後ニ、白毛ノ馬トナリ、

       文ニハ白馬ト書キナガラ、

       語ニハ、ナホ、古ヘノママニ、あおうまト訓メリシナリ。


これで漢字になってからの「青」の言葉の意味や移り変わりは解りました。

この『大言海』には、検証として上記の言葉がどの古文書に記されているかも、

文例として全てが載せられていますので、

言葉を調べる時には必ずこの辞書を用いなければ、お話になりません。

なにしろ「広辞苑」は、これを基に、

近代風(?)に簡素化省略され、新しい言葉を加えて作られているのですから。


さて、漢字化される以前・・・何千年も前からのコトハ、

私たちの最初の言語であるヲシテでは、どうなっているのでしょうか。



アオというコトハは、全文献中に52例があります。

そして大きく2つの意味を表しています。

ひとつは、ある状態を示していますが、

もうひとつは、その状態を踏まえた色そのものとして。


         キ ハ ハル ワカハ 

ナツ アオハ  アキ ニヱ モミチ

フユ オチハ                 (ミカサフミ キツヨチノアヤ)


最も基本的な、アオという色の説明ですね?

木は、春には若葉が萌え、夏には青(深緑)の葉となる。

秋にはニ(丹、つまり赤色)の色の紅葉。

冬は落ち葉となる。

つまり夏に、活力に満ち照り輝いている濃い緑の葉の色がアオ

同じように 「サナエ アオミテ ナツヲツク」

このようなアオハの例は、たくさんあります。

次は縄文哲学の例。


ヤイロ ノ ニキテ 

ミナミ アオ ニシ ハ クレナイ

キタ ハ キ ニ ヒガシ ハ シロク

アイ モ イロ                (ミカサフミ タカマナルアヤ)


宇宙のはて、トコシナヱとの8つの際には、

ヤイロ(8色の)ニキテが立っています。

南(サ)にはアオ、西(ツ)には紅(クレナイ)、北(ネ)には黄(キ)、

そして東(キ)にはシロの色が立てられているのです。

ア(ミヲヤ)のエネルギー(イ)は、

このように美しい彩り(イロ)として現れます。


方角にもこのように相応しい色があって、すべては自然を良く観察して決められ、

その中でも特に、 南を表す「サ」は、明るく豊かに潤い栄える、

という意味から尊ばれていました。

畑でも、田んぼでも南向きの、日当たりの良いところが、育ちも良く、収穫も上がることは、

誰でも知っていますよね?

そして夏を迎える頃、大きくなった苗や果樹の葉っぱは、日ごとに緑を濃くしていくのです。

ですから南の色、夏の色は、もちろん「アオ」・・・濃い緑

ご先祖さま方は、この栄え・豊穣を予感させる色「深緑」を、とても尊んでいらっしゃいました。


このような観察から「勢いが強い」とか

「若さあふれる」という意味も生まれてきました。

若い女性は「アオメ」、元気な民をアオヒトクサ」と、しばしば記してあります。

実は具体的な色そのものではなく、より哲学的な意味を表しているのが、

「アオ」というヲシテなのです。


アがオになったもの・・・そのチカラが人の目には

深緑に見え、輝く・・・みたいな。



  Photo_8


さて「アオコマ」の場合はどうでしょうか?


「アオ」という色は深緑ですから、馬の色としては考えられません。

それにアマテルカミに献上されたお馬は、「コカネ ヒツメ ノ クロコマ」と、

ちゃんと別に「クロ」という色が記されているのですから、黒い馬でもありません。

別のアヤに、アマテルキミのお乗りになったテクルマの、

左をイフキヌシが、右をクマノクスヒ(アマテルさま皇子)が、

「シロ クロ コマ ニ」 乗ってお守りなさった・・・と。

だから白い馬でもないのです。




以上の考察、字の分析から、

「ヒツメ アオコマ」は、間違いなく、

蹄が強靱で、大変元気で勢いのある、調教された献上の馬であると、

断定できると思います。


ソサノヲさまの悪戯の例では、この「アオコマ」のコマを略して、

ナシロ(苗代)シキマキ(重蒔き)アオ ハナチ

ミノラス(稲は実らなかった) ミソノ(アメに捧げる稲の田)などという、

とんでもない記述がありますが、

「アオ」が、このような勢い盛んな若いコマであれば、

放たれた時、喜んで元気に駆け回り、

そこが苗代や畑ならば、踏み荒らしてしまう・・・

ね?・・・大変自然な成り行きではありませんか。

 

 

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コメント

あああ!
読み方が緻密じゃなかったです。
・・・どうして、アップしてから気がつくのでしょうか?(ガックシ)

「アイ モ イロ」

これが、いい加減な訳になっていました・・・
ただ今、訂正致しました。

「イロ」というコトハは、
彩りがあって美しいという意味も含んでいますのに!

「○○タタラ ヰソススヒメ ハ クニノイロ」
タケヒト(神武)さまの、后になられたお方は、
「その地方の彩り」と讃えられたような、美しいお方であった・・・

それで、
「アイ」は字形から、アメミヲヤ(大自然)のイなのですよね・・・汗)
その「イ」が「ロ」として固まり放射している。
それが「イロ」色であり、彩りであり、美しさである。

ということで、縄文哲学の訳(青字)を、
もう一度読んで頂きたく、お願い申し上げます。


投稿: びーちぇ | 2010年2月19日 (金) 12時34分

やわらかくて、いい記事ありがとうございます。


アメカシタ ヤワシテメクル
ヒツキコソ ハレテアカルキ
タミノタラナリ


これも「ひつぎ(日嗣ぎ)・ひつき(日月)・・・」
いろいろな含みがありそうですね。

ひ(||+∩)・・・熱が生み出される(||)
        毎日くりかえされる巡り(∩)

つ(Y+△)・・・(太陽のひかりを)集めて(Y)
         動いている(△)
き(|+∩)・・・上り下り、満ち欠け(|)
        くりかえされる巡り(∩)

ひ・つきには、天皇陛下と皇后陛下という意味も
込められているのではないでしょうか。
ひ・つきが、男と女にも例えられているので。

投稿: ひらおか | 2010年2月19日 (金) 22時50分

アオ、コマ・ムマのこと、よくわかりました。

「アオメ」「アオヒトクサ(語順ミスです)」の
「アオ」は、確かに「元気いっぱいの」とでも訳すと
丁度いい感じですね。
「元気いっぱいの」葉っぱが「青葉」なのだし。

これまでどうして、「青信号」も「青葉」も「あお」
なんだろうと、不思議でしかたありませんでした。
古代人は色の見分けも出来なかったのかと
思っていたんですが、
その奥の「元気いっぱい感」を「○→□ +・」で表現
していたんですね。

最近は、女の子が元気なので、「アオメ」が沢山おり
ます。


野生の馬が「ム」、それがしつけられて「コ」に。
なるほど、納得しました。

投稿: ひらおか | 2010年2月20日 (土) 09時32分

>ひらおかさま

本当に図象は面白いです!
ヲシテを「自分で、分解して、書くこと」で、
より深く理解が進み、イメージがふくらみますよね?
皆さまにも「自筆」で図を書かれることをお勧めしたいです。

それから、不十分かなあ・・・と思っていた事を、
付け加えて書いて下さって、有り難うございます。
ご指摘の、語順ミス・・・すぐに直します。 汗)

「アメカシタ・・・」のおウタは、きっと当時の人にも判りやすい、
優れた良いおウタだったと思います。
「太陽と月は、いつもいつも変わらず、恵みをもたらし皆を豊かに平和にする、
 言ってみれば皆の父と母のようなものだよ」
この自然現象の説明と一緒に、
弟のソサノヲさまに、キミの「日月の」役目についてお諭しをなさった。
そのアマテルカミの、兄としてのお気持ちまでが伝わって参ります。


ヲカミハ「キ」、メカミハ「ミ」と、結婚制度と共に、
「キミ」の意味を定めたヒナマツリ。

その後、世情不安だった時代に、
新たに世を平和にするためにも、
フタカミの御名を、
強調の濁点まで付けて
キミの御名となさったのかなあ・・・?
すなわちイサナ「ギ」と、イサナ「ミ」

キミは日月のお役目を持たれ、
又、カップルでなくてはならない。

現代で言う「高御位」が「日月」で、
「陛下」は「キミ」に当たると思うのですが。

つまりは、天皇皇后両陛下であられると思っています。☆ヨロトシ☆

     ヨロトシ ←ヲシテ時代の「ばんざい」です。
           皆さま、一字ずつ分解して書いて、
           意味を各自で考えてみて下さいませね?

投稿: びーちぇ | 2010年2月20日 (土) 10時07分

> 野生の馬が「ム」、それがしつけられて「コ」に。
> なるほど、納得しました。

この図象、じーーっと見てましたら・・・

しつけられて「コ」になると、
アメからのエネルギーが直接まっすぐに、
「マ」・・・ある場所・ある状態、すなわち「馬体」に入りますねっ!
しかも、コントロールされていることで、
エネルギーが上下に行き交うことが、出来た。 (|+□)
お馬は、充分にその素質・潜在能力を発揮できるという形!

「ム」は、力強い自然の動きのみ。
それが馬体に満ちている・・・

おお、またも大発見☆

投稿: びーちぇ | 2010年2月20日 (土) 10時21分

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